この日は、今回の旅でもっとも移動に費やした長い一日だった。
この日の移動ルートは以下。
より大きな地図で シーパンドーンからシェムリアップへ を表示
実移動距離約700Km。時間約15時間半。(8:00発-23:30着)
1. 移動準備
シーパンドーンで宿泊中、この後の予定をどうしようか決めかねていた。
当初の予定通り、ラオス―カンボジアの国境を越えてカンボジア経由でタイに戻るか。
または、来たルートを戻りタイへと戻るか。
この時、既に少々風邪気味で体調が悪かった。
どうせならラオス―カンボジアの国境を見て帰りたいものの、カンボジアを抜けるのはちょっと体力が必要に思えた。身体のことを考え、楽をするなら元来たルートを戻った方が良い。
が、結局、「折角ここまで来たんだから国境を見てくべ。」とカンボジアルートに決定。
相変わらず、身体にやさしくない性格だと思う。
帰りのフライトに若干余裕を持たせてタイに戻るには、2日以内にアンコールワットの町、シェムリアップまで行ければ良い。
カンボジアへ抜ける国境は(ラオス:ノーンノックキャン―カンボジア:トラピアンクリル)個人で行くことも可能だが、公共交通機関等がわかりにくいのでツアーで抜けるのが一般的。
シーパンドーンのゲストハウスやトラベルエージェントでは、カンボジア行きのバスチケットを売っている。
ガイドブックには、「プノンペンまでなら1日、シェムリアップまでなら2日かけて到着するツアーがある」と書いてあったが、現地で確認すると、シェムリアップまで1日で行くバスツアーもある。ただし、シェムリ到着は夜中になる。
「カンボジアに夜中に到着(でホテル探し)ってのが嫌らしいな。」とも思ったが、移動時間が1日で済むのは魅力的。
「シェムリは一度行ったこともあるし、治安も比較的良いから」と自分に言い聞かせ、1日で行く強行ツアーを申し込むことにした。
ちなみにこのバスチケット、トラベルエージェントの看板に出ている値段が店によって$16~$28と随分と開きがある。
アジアの旅行に関しては、値段が違っても結局最後は同じバスなったり、かえって値段が安い方が良いバスだったり、などということは良くあること。(あまり安すぎるのはどうかと思うが。)
しかし、今回は試しに、自分の泊っているゲストハウスで売っていた一番高い$28チケットにしてみた。
2. ゲストハウスから国境まで
8:00出発と聞いていたので、早めに準備し7:30にはチェックアウトを済ます。
その時、「どこに集合すれば良いの?」と聞くと、ここで良いよという。
コーヒーをもらって待っていると、、、8:00になり、「出発だよ」と呼ばれた。
なるほど♪
チャムパーサックと同じように、ゲストハウス下のメコンにボートが横付けされていた。
対岸の村、ナーカサンまでチャーターで送ってくれるようだ。
ボート独り占め。
近くの船着き場には、欧米人たちが集まって来ていた。。。
多分、値段が安かったツアーの連中だろうが、もしかしてバスは一緒かな?
一人ボートは贅沢な気分。
ナーカサンが近付く。
上陸!
ボートの兄ちゃんは、オレに付いてこいと、バス停まで送ってくれる。
ココで待つらしい。
しばらくすると、先ほど船着き場にいたらしい欧米人連中が、案内人らしき兄ちゃんに連れられ、ぞろぞろと向かいの店に集まって来た。
すると、オレを連れてきたボートの兄ちゃんは、その案内人の兄ちゃんとなにやらボソボソ。その後案内人の兄ちゃんがやって来て、「あとは私が案内します。」とのこと。
なるほど♪
他の連中が幾らでチケットを買ったか知らないが、おそらく高かったオレの数ドル分はここまでで終わり。あとは奴ら一緒というわけだ。
まぁ、ちょっとばかしリッチな気分を味わえたのでいいけどさ。
この次買うときは、やっぱ安いチケットでもいいかな。^^;
バス停の周りの風景。
なんと、このバス停で1時間以上も待たされることとなった。
良くはわからんが、アジアの旅ではこういう効率の悪いことが良くある。
バス停の周りに少しでもお金を落とさせようとしているのかな?
ようやくバスが出発。
バスは大きな、いわゆるVIPバスというヤツ。
日本の高速バスと同じだと思えば良い。
なんたって、日本や韓国のバスの中古がそのまま向こうで走っているのだから。
運転手と英語を話せるスタッフ、そしてあともう2人ほどスタッフらしき人間が乗っている。
乗客は2/3が外国人ツーリスト。1/3はカンボジア人の客。
アジアではよくあることだが、ツーリスト向けのバスでも、席が余っていれば同じ方向へ向かう乗客を乗せる。こういう点だけは、やけに効率的だ。
バスに乗ると直ぐに、カンボジアビザの申請書と出入国カードが配られた。
シーパンドーンから国境までは、1時間もかからなかったと思う。
3. 国境通過(ラオス:ノーンノックキャン―カンボジア:トラピアンクリル)
国境に到着する少し前に、スタッフの兄ちゃんがパスポートとビザ申請書、出入国カードおよびビザ申請の料金を回収に来た。
その前に英語で色々説明していたが、つたない英語力のため、細かい点が良く分からなかった。
大まかには「みんなの分を回収してオレが申請してやる」ということらしい。
後でわかったが、どうやら、自分でやりたい人は自分でやっても良かったらしい。
スタッフに払ったお金は$28。
おそらく、ビザに必要なのは$20と賄賂(手数料)が$1,2。ガイドブックにも、この国境ではビザを申請すると賄賂が要求されると書いてある。そういうことがアジアではたまにあるのだ。^^;
残りはスタッフの手数料といったところなのだろう。
ということで、お金はかかったが、拍子抜けするほどラクチンな国境通過となった。
国境。ラオス側。(ノーンノックキャン)
イミグレ。
この開閉バーの向こう、数百メートル先に同様にカンボジア側の開閉バーがある。
石の重りでバーをあげるんだ。
VIPバス。韓国製?(このマークヒュンダイかな。)
国境。カンボジア側。(トラピアンクリル)
バスチケット。手で書き換えてある。^^;
4000っていうのはシーパンって意味だね。
今回2か所国境を越えたのだが、ラオスと他国の国境というのは実にのんびりした雰囲気がある。
もっというと、去年行ったタイ:チェンコーン―ラオス:フェイサイの国境も実にのんびりしていた。
オレは他の国の陸路の国境越えも何箇所かしたことがある。
国境付近というのは場所によっては、何かピリッとした、危険な雰囲気のするようなところがあるのだけれど、ラオスの国境に関してはそういう雰囲気があまり感じられない。
もちろんそこには、各々の国のもつ歴史的背景が存在するからなのだろうが、それにしてもラオスの国境はのんびりしている。
これもラオス人気質のなせる技なのだろうか。
国境周辺の様子。
ということで、カンボジアに入るまではとても平和に過ごせたのであった。
クリックをしていただけるとうれしいであります!↓↓↓m(._.)m
